当社が所在する、ここ京都には、たくさんの伝統的な京町家が存在しています。
しかし、時代の移り変わり共に、その京町家の数も減りつつあるのです。
昨今では行政と共に、その歴史ある、京町家を保存する活動も活発化してきました。
当社はやむなく、壊されてゆく、京町家の古い木材を積極的に買い取りをし、そして、保存の方向へお考えの京町家の再生用の材料として、その「古材」を再利用して、お役に立てないか、という想いでこの事業を営んでおります。
これまでは、壊される京町家の古材のほとんどは、廃棄され、2次活用されるケースはほとんどありませんでした。
それは、専業で、その古材を「リユース」するビジネスをする人がいなかったからなのかもしれません。
当社ではこのままでは、大切な資源がどんどん捨てられてゆくという現状に危機を感じ、古材事業を開始したのです。
なぜ、私どもが「古材事業」向いているのか問われることがあります。
それは、弊社が「木材業」出身だからです。
古材は、ゴミでも骨董品でもありません。
立派な「木材」そのものなのです。
ですから、木材に対する、深い知識と、認識、そして何より木に対する「愛情」がなければ決して務まらないと考えるからなのです。
弊社は「木材業者」として、これからも積極的に「京町家」の再生へ貢献してゆきたいと思っているのです。
京都は昔から古いものや考え方を大切にしてゆくという文化があります。
それは、建都1200年以上続く、歴史からもご存知のところでしょう・・・。
しかし、それは、古いものにこだわり過ぎ、新しいものに全くチャレンジしないというわけではありません。
京都は昔から、「京セラ」・「オムロン」・「ワコール」・「日本電産」等のたくさんベンチャー企業を生み出してきた、日本のシリコンバレーの様なところなのです。
京都で代々続く、老舗企業といわれる会社は「のれん」を守る為、昔から同じことばかりやっていたのではありません。
その時代にマッチしたことを時代の背景と共に上手に変化してきたのです。
弊社は代々に渡って、「木材」に関する事業を行ってまいりました。
昨今、健康問題、環境問題が大きく叫ばれる中、捨てられ続ける「古材」こそが、私どもの今、真にやらなくてはならない、事業だと認識しているのです。
古材は、住宅の構造材やオブジェとして、
そして、店舗の装飾として使い道は千差万別です。
そして、現代の人々は「古材利用」について、興味を持ち始めているのです。
しかし、その興味のある、古材利用を考えるに当たり、
売っているところは?
どこに行けば買えるのか・・・?
いくらなのか・・・?
といった風にたくさんの疑問点が残るのでしょう。
そこで弊社はその疑問点を解決すべく、「古材屋」としての需要と供給のバランスを図りながら、より、理解しやすい古材流通を整備してゆきたいと考えているのです。
「解体古材」を上手に生かすことが、古材の供給することで最も大切なことだ考えています。
但し、出所のわからない解体済みの「ふる材」にはあまり興味がありません。
現在、「食肉」や「野菜」なんかでも、産地や生産者の「顔」というのは
とても大切ですよね。
産地を明確にし、解体の段階からその古材の所有者を把握し、
古材を丁寧に採取すべく、 解体工事をし、できる限り、捨てる木材を少なくなるべく、努力と工夫をしなくてはなりません。
古材住宅を創るには、古材の特性と、性質を理解した、技術と独自のノウハウが必要です。
弊社では、「ヴィンテージホーム」、「ヴィンテージリフォーム」を通じて「古材住宅」の創り方のノウハウを業務提携を前提にして、ご提案しています。
現在、「古材住宅」は30代のご夫婦や団塊の世代の方々にも、とても人気があります。
これまでは、「システムキッチン」や「システムバス」等の設備機器のみのお客様へのご提案から「古材住宅」へシフトされた、地場の住宅会社は、お客様の反応も大変よく、建物本体の平均坪単価が、15パーセント上がったのにも関わらず、20パーセント、お客様が増えたとのことでした。
今後はひとつのきっかけとして、「古材の活用の仕方」が大きなお客様へのアプローチへのきっかけになることは間違いありません・・・。